長期優良住宅のメリット・デメリットとは

公開日:2023/04/15  


これから注文住宅を建てたいと考えている人に、今回の記事はおすすめです。機能面や節税に優れている住宅を建てることで安心と安全を手に入れられます。ただし、コストがかかることや工期が長くなるなどのデメリットもあるので確認しましょう。対策として国や自治体の制度を活用するのが有効です。

長期優良住宅のメリット

メリットを7つ紹介します。さまざまな税金の控除が受けられます。住宅の性能も優れているので売却も有利に進むでしょう。

登録免許税が減税される

住宅を取得すると発生する税金が一般的な住宅と異なります。一般的な住宅は0.15%ですが、0.1%の負担になるのでコストカットになるでしょう。

不動産取得税が減税される

住宅を取得すると発生する税金の控除額が、一般的な住宅と異なります。一般的な住宅の控除額は1,200万円ですが、1,300万円に引き上げられるのがメリットです。

固定資産税の減税期間が延びる

住宅面積と居住部分の床面積の条件を満たした場合、一般的な住宅よりも2年間減税期間が延長します。一般的な新築一戸建ての減税期間は3年間ですが5年間に延長します。一般的なマンションの減税期間は5年間ですが7年間に延長します。このように、長期間にわたり優遇されるのがメリットです。

投資型減税の対象となる

所得税から控除できます。これは住宅の基準を満たすために発生した費用の10%を控除できる制度です。建築時に一般的な住宅よりも検査費用を負担していますが、こちらの制度を活用すると10%の費用が返ってくるので活用しましょう。

ただし、控除額は最大65万円、現金で住宅を購入した人のみ対象となるので間違えないようにしてください。住宅ローン控除と併用できません。

地震保険料が減額される

耐震等級により割引される割合が変化します。耐震等級2の場合は30%、耐震等級3の場合は50%の割引です。なお、耐震性の条件を満たしていることも認定される条件となっています。

補助金の対象となる

こちらは中小工務店に建築を依頼した場合に活用できる制度です。最大110万円の補助金を受け取れます。この際、地元の木材を使用するとさらに補助を受けられる可能性があるので詳細は確認しましょう。

売却時に付加価値が付く

長期間住み続けることを前提に建築した住宅を売却しなければいけないときがくるかもしれません。そのようなときに住宅の優れた性能を客観的にアピールできるので強みといえるでしょう。次に住む人も性能にこだわりたいものです。安心材料を届けられるのでスムーズに売却しやすいでしょう。

長期優良住宅のデメリット

デメリットを3つ紹介します。住宅を引き渡した後も、ある程度のまとまったお金が手元にないと維持とメンテナンスが難しくなります。

コストがかかる

建築や材料にコストがかかります。一般的な住宅より20~30%割高です。また、材料だけではなく申請に必要な費用も負担する必要があります。専門家に依頼すると20~30万円、自分で申請する場合でも5~6万円かかります。

建築期間が長い

基準を満たしているかどうか検査しつつ住宅を建てるので時間がかかります。一般的な住宅より1か月程度引き渡しが遅くなります。今すぐに入居を考えている人には不向きといえるでしょう。また、業者選びを間違うとさらに引き渡しが遅くなります。

実績がほとんどない業者に依頼すると慣れていないので時間を要します。そのため、大手ハウスメーカーや実績のある工務店にしましょう。ホームページを確認すると業者の得意分野が見えてくるので、宣伝している業者であれば問題ないでしょう。

定期点検と修繕が必要

引き渡し後も認定が取り消されないようにしなければいけません。そのための取り組みとして定期点検と修繕があります。次世代も安心して暮らせる住まいとして役割を維持しなければいけないので面倒に感じるかもしれません。そのためのコストも負担します。性能を落とさないように努めましょう。

減税制度や優遇制度も利用できるので要チェック!

初期費用がかかってしまうデメリットがありますが、後からお金を受け取れる補助金のような制度を上手に活用します。不動産会社はこれまでの実績からアドバイスしてくれるでしょう。

制度を上手に活用しよう

住宅ローン控除やZEH支援事業などの制度を活用したいときは、国や自治体のホームページなどを確認しましょう。制度を併用できるものもあります。ただし、申請方法や締め切りなどは自治体により異なるので、記載されているとおりに行います。

分からないことがあれば不動産会社に相談するか、自治体の窓口に質問しましょう。不動産会社は、これまでも顧客のサポートを行っているのでサポートしてくれる可能性があります。

まとめ

次世代も安心して暮らせる家を建てたい人は参考にしてください。初期費用だけではなく維持やメンテナンスのコストもかかりますが、質の高い住宅なので欠陥住宅とは異なり、故障が発生しにくいメリットがあります。長期間にわたり安心かつ安全な住宅で暮らしたい人は購入を検討しましょう。この際、ライフプランを立てて検討する方法もあるので、ファイナンシャルプランナーなどの専門家にサポートを依頼するのもよいでしょう。

おすすめ関連記事

SEARCH

READ MORE

待ちに待った新築一戸建てへの引っ越しだとしても、喜びと同時に、膨大な準備に不安を感じていませんか?新居での生活...

続きを読む

新たな生活を始めるにあたって、必要なものはたくさんあります。生活に必要な家具や家電から始まり、日用品や設備、新...

続きを読む

新築とは、法律上建築後1年未満かつ一度も入居がない物件を指します。これに対して、未入居物件とは、建築後1年以上...

続きを読む

新築の家を購入した後、さまざまな事情で売却を考える場合があります。近年、築浅物件が購入価格以上で売れるケースが...

続きを読む

新築戸建てをいかに高く売却できるかは、タイミングと戦略が鍵です。本記事では、新築戸建ての売却額の目安、高く早く...

続きを読む

新築や築浅の物件を売却する際、適切なタイミングの選択、様々な注意点への配慮、そしてスムーズな売却プロセスの理解...

続きを読む

不動産市場でよく耳にする築浅物件ですが、その実態はどういったものでしょうか。この記事では、築浅物件の定義、メリ...

続きを読む

新築住宅を手に入れる喜びは大きいですが、固定資産税の支払いが気になるところです。本記事では、一戸建て住宅の固定...

続きを読む

新築住宅を探す際、どういった建物が新築物件なのかという特徴を正確に理解することで賢い住宅の選択ができます。本記...

続きを読む

夢のマイホームを実現するための新築住宅の建設は、多くの工程を経て形になります。この記事では、地盤調査から竣工検...

続きを読む