新築一戸建て住宅の引き渡し時に起こりがちなトラブルと対策

公開日:2022/03/15   最終更新日:2022/04/12


建設工事が完了すれば、いよいよマイホームの引き渡しです。しかし、ここでトラブルが発生することがあります。トラブルの原因はさまざまですが、未然に防ぐことも可能です。問題なく引き渡しを行うためにも、トラブルが発生する原因や防止策を知っておきましょう。トラブル時の相談窓口もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてだくさい。

意外と起きやすい引き渡し時のトラブル

新築一戸建はきれいで新しいため、トラブルが発生しないようにも思えますが、引き渡し時にトラブルになることもあります。たとえば「引き渡し後に建物の欠損を伝えても対応してもらえない」「修繕や追加工事でそんなことはいわれていないとトラブルになる」のようなことです。なぜ、このようなトラブルが発生してしまうのでしょうか?

■引き渡し後に建物の欠損を伝えても対応してもらえない

建物の傷や施工ミスなど、欠損がある場合引渡し前に指摘すれば修繕工事や追加工事をしてくれます。しかし、引き渡し後に指摘するとすでに生活を始めていることから「建設中にできたものではない」と対応してもらえないこともあります。もちろんそんなことをいわれても満足できません。したがって、トラブルになってしまうのです。

■修繕や追加工事について「いった」「言わない」のトラブルになる

引渡し前に欠損に気付き、修繕や追加工事をすることになっても、まだトラブルが発生する可能性は残っています。修繕してもらえなかった部分に対して「ここも修繕してほしいと電話で話した」といっても、「そんなことはいわれていない」といわれてトラブルになるパターンです。両者とも自分に非はないと思っているため、トラブルになってしまいます。

■未完成のまま書類にサインをした

まだ工事が完了していないにもかかわらず「形だけでいいので、先に書類にサインしてくれませんか?」といわれることがあるようです。しかし、口頭で「しっかり工事は差せてもらいるため」といわれていたとしても「書類にサインしたのだからもう終わっています」という、悪質なトラブルが発生する可能性もあります。

トラブルを防ぐための対策は?

引き渡し後の欠損部分の修繕をめぐるトラブルや「いった言わない」といったトラブルは、さまざまな方法で防ぐことができます。いくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

■未完成の場合は書類にサインしない

例え口頭で「形だけでいいので!」といわれても、引き渡しの書類にはサインしないでおきましょう。このとき口頭でいわれたことは約束されていません。証拠がなければ「そんなこといっていません」といわれてしまうため、工事が完了していなければ絶対に書類にサインしないでください。

■すべての工事が完了してから支払う

建設工事と修繕が完了してから支払いを始めましょう。残念ながら、建設工事中に会社が倒産し工事が完了しないことがあります。工事が完了する前に何らかの理由でお金を支払っている場合、それが無駄になってしまいます。

■引渡し前に建物をチェックしておく

引渡し前に傷や不具合はないか、外壁や内装・水回りなどをチェックしておきましょう。この時に欠陥が見つかれば、そのまま修繕や追加工事を依頼できます。

■必ず書面でやり取りする

「いった」「言わない」のトラブルを防ぐためにも、必ず書面でやり取りをしましょう。いわれたことをその場でメモに残しておくのもよいですが、すぐに写真を撮るなどして日付がわかる状態にしておかなければ、信ぴょう性が低くなります。おすすめなのは宛名と日付がわかるメールなどです。SNSや専用のアプリ等で連絡を取っていたのであれば、そちらもおすすめです。

トラブルに遭ってしまったらどこに相談すべき?

トラブルに遭ってしまっても「こちらのいい分が通らない」とすぐに諦める必要はありません。第三者機関が相談を受け付けておりますので、相談してみましょう。電話で問い合わせてもよいですし、近くに事務所があれば直接いって相談してみるのもよいでしょう。

■住宅相談の専門窓口に相談する

(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターでは、住宅相談の専用窓口を設けています。「餅は餅屋」というように、住宅のトラブルは専門窓口への相談がベターです。住宅に関する知識を持った人が対応してくれますので、住宅関係でトラブルに遭った時には頼れる存在です。

■法律に関わる相談なら法テラスへ

トラブルが発生し「これって法に触れているのでは?」と思ったら、法テラスへの相談がおすすめです。法テラスでは経済的に余裕のない人のために法律相談をしています。利用には条件がありますが、住宅ローンがある場合は基準額に限度額が加算されます。もしも裁判になっても法テラスが立て替えた後に分割で支払うことが可能なため、弁護士費用等の心配も軽減されます。

 

新築一戸建て住宅の引き渡し時に起こりがちなトラブルについて、ご紹介しました。どのようなトラブルがなぜ起こるのか、トラブルを防ぐ方法はないのか、トラブルに遭った場合は、どこに相談すればよいのかがわかったのではないでしょうか。マイホームは大きな買い物なのです。ローンの審査をクリアして着工となっても、まだまだ気は抜かないでおきましょう。引き渡し時にトラブルにならないよう、しっかりと注意してください。

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