平屋の新築一戸建てを購入するメリット・デメリットについて解説!
1階のみで構成された平屋は、生活に必要なすべての空間がワンフロアに収まっているため、日々の暮らしにおいて、上下に移動する必要がありません。昨今では、高齢化に伴うバリアフリー、実際に生活する際の導線も良く、家族との会話もはずむこの平屋という形態の一戸建てに人気や注目度が集まっています。今回はこの平屋について解説します。
平屋の新築一戸建てを購入するメリット
平屋の住宅は、居住空間がひとつのフロアで完結するため、生活導線の効率がとても良いことが特徴です。屋内での移動が減るので、家事や暮らしが快適になります。家族の様子もすぐにわかり、コミュニケーションがとりやすくなります。
更には、上下階に移動がないため、バリアフリーの観点から見ても優れており、車椅子で生活する人や高齢者も安心して住み続けることが可能です。更に、建物は高さがあればあるほど、そして上部に重さがあるほど振動の影響を受け、揺れが大きくなります。
平屋の場合は、建物の構造がシンプルであり、1階建てのため上部の重量の影響もありません。そのため、耐震性も高いのです。2階の重さがかからない分、柱や壁が少なく広々とした空間や窓、大きな開口部を作れるため、日当たりや空調だけでなく、地震や火災などの緊急時にも外に出られる安心性があります。
天井の高さも確保できるので、屋根の下にあたる小屋裏も活用できます。ライフスタイルに合わせて、スキップフロアや小上がり和室、収納や寝室など、趣味の空間や収納、生活空間への多種多様なカスタムができます。
そして、外壁の面積も少ない分、10数年に1度は必要になる、外壁中心のメンテナンスの費用も抑えられるのです。これら平屋ならではの特徴を生かした家づくりが可能になります。
平屋の新築一戸建てを購入するデメリット
平屋の住宅を建てる際のデメリットとしては、2階建てよりも広い敷地が必要になることが挙げられます。延床面積は2階建てよりも平屋住宅の方が広い敷地が必要となるからです。そして、屋根と基礎の面積が2階建て住宅の倍になるため、建物の坪単価が高くなることがあります。
更には、ほとんどが注文住宅のため、オーダーメイドで設計できる魅力と引き換えに、一般的な住宅よりも割高になってしまいます。そして、敷地の環境によっては、日差しや風が家の中まで届かない場合もあります。北側には複数の窓を設置しましょう。
光や風をより多く取り入れる間取りにする場合は、家をコの字やロの字型にして中庭を設置したり、庭に向いたL字型にしたりするといった方法もあります。そして、1階建ての平屋は、隣家や道路などからの視線が届きやすいため、家の配置によっては、防犯やプライバシーを守りにくくなる面もあります。
とくに、周囲の建物との距離が近い場合や、交通量の多い道路が近くにある場合などは、人目を避けるための対応策や防犯対策が必要になってきます。
台風や地震には強い平屋ですが、2階に避難できないため、水害には弱いと言えます。周囲に海や川などといった水場がないかどうか、土地の条件も考慮しましょう。
平屋の新築一戸建ての購入はどんな人におすすめ?
以前は昔ながらの中高年向けの家、昭和の家などといった、ややネガティブなイメージだった平屋ですが、最近では子育て世代やおしゃれに敏感な若い夫婦など、若年層からも需要が高まっています。
平屋は、屋外に出やすいため、庭やテラスで家庭菜園やガーデニングやバーベキュー、ホームパーティーなどを楽しみたい人にはおすすめです。掃除や芝刈りなどのメンテナンスは大変になりますが、それらを楽しめる人は、自然を楽しみやすい住まいでもある平屋がおすすめです。
そして、家は何十年以上住み続けるものなので、家族の成長と共に変化します。平屋の一戸建てであれば、お子さまの成長に応じて部屋を広く使ったり、区切ったりと自在に空間を変化させられるのです。
個室のある2階への階段が玄関の近くにある家と違い、外出時にLDKを通る間取りであれば、常日頃から顔を合わせやすく、普段の様子も把握しやすいのも利点です。
将来のライフスタイルにも柔軟に対応でき、世帯ごとの設備も不要なので、スペースの共用部分を上手く使うことで、適度な距離を保ちつつ同居ならではの便利さや安心を確保できる二世帯住宅にも向いています。
年齢を重ねると階段の上り下りのないバリアフリーで住みやすく安全なためです。また、コロナにより生活様式が変化している昨今、広い敷地を所有している人や、都心ではなく郊外などでの新しい生活を希望する方は、一度検討してみることをおすすめします。
まとめ
どんな形の住宅にもメリット、デメリットの両方が存在します。平屋の場合も、その両方をあらかじめ理解しておくことが重要です。自分たちが希望する間取りやライフスタイルが実現できるか、広い敷地が確保できるか、通常より高い坪単価に対応できるかなどといった事柄をよく吟味しましょう。
建築費用を抑えるためには、設計や間取りをできる限りシンプルに、そして不要な部分を省くなどといった工夫も必要となってきます。それら全てを考慮した上で、平屋を選択するかどうかを決めると良いでしょう。