和室は不人気?和室のある新築一戸建て住宅を選ぶメリットとは
近年、新築一戸建てを建てる際に、和室を作らないプランが増えているようです。その一方で一部屋は和室を、と考える方もいるでしょう。フローリングより和室のほうが、メンテナンスが必要なのではないかなど和室洋室双方のメリット・デメリットもあります。今回は、和室の人気度やその用途、実際に和室をつくった場合のメリットを紹介します。
和室の人気は低迷しているってホント?
では、実際に和室の人気は低迷しているのでしょうか?たしかに、新築マンションや賃貸マンションの広告などを見ていると、はじめから和室がない間取りや、和室から洋室へ変更可能なプランが増えていると感じます。
家具などのコーディネートが洋室のほうがしやすいという考えの方や、年配の方の中で足腰が悪くなり、椅子での生活のほうが楽と考える方などは、和室を敬遠しがちなのかもしれません。
一方で、注文住宅の場合はというと、和室にはまだまだ根強い人気があります。最近では昔ながらの和室にとらわれることのない、モダンな畳や障子もあり、若者世代にも受け入れやすいデザインがあることも影響しているのかもしれません。これらのことから見ても、一概に和室の人気が低迷しているといい切ることはできません。
和室は必要?和室の持つ役割とは
新築一戸建てを建てることになった場合、和室は作るべきなのでしょうか?自分が住むにあたって和室が必要なのかどうかは、その役割を考えるといいかもしれません。
和室は、洋室と違いその用途が多くある、というメリットがあります。さまざまな用途の中に自分が必要とするものがあれば、間取りに和室を取り込んでもよいのではないでしょうか。ここでは、いくつか和室の用途の例をあげてみます。
■ 仏間
まず、和室と聞いて思い浮かぶのは床の間があり、仏壇が設置された仏間としての使い方です。昔ながらのおうちでは仏間で毎朝おばあちゃんがお経をあげる姿が見られたものです。若い世代だけで住むとなると、そういったことも少ないかもしれませんが、将来的に仏壇を置く予定がある場合には、和室は必要になるかもしれません。
■ 客間
遠くに住む親せきや、友人などが泊まりに来ることが考えられるのであれば、客間として使える和室は便利です。座卓と座布団を置いておけば、来客の際の応接間として使えるうえ、和室には必ずといっていいほど押し入れも設置するでしょう。そのため、そこに客用の寝具を収納しておけばすぐに来客に対応できます。
■ 団らんの間
家族の団らんの間としても活躍するのが和室です。畳はフローリングに比べて柔らかくクッション性もあるので、小さなお子さんが遊ぶのにも適しています。お子さんが遊んでいる横で洗濯物を畳むといった簡単な家事をするスペースにも使えます。冬はこたつを置くという和室ならではの醍醐味を味わうこともできるのではないでしょうか。
和室ならではの特長
新築一戸建てを建てるときに和室を作るかどうかで悩んだときに、和室ならではの特徴もあわせて考えるとよいかもしれません。それらの特徴が自分の要望に添うものならば、和室を作る充分な理由になるでしょう。
■ 押し入れの収納力
和室の収納スペースである押し入れは、クローゼットよりも奥行きがあることが多く、季節ごとの布団や来客用布団の収納、雛人形や五月人形、クリスマスツリーなど一年のうちごく短期間しか使わないものの収納スペースとしてもその役割を発揮します。変わった使い方としては、押し入れの段を机に見立てて利用することで、ちょっとした書斎のような使い方も可能です。
■ 畳の効能
和室には当然畳が使われていますが、畳にはさまざまなメリットがあります。まずは、調湿効果です。湿度が高くなると湿気を吸い込み、乾燥すると湿気を放出するため、日本の気候にとても合っているといえます。また、畳の材料であるい草の香りにはリラックス効果があるといわれています。
そして、畳の程よい弾力はそのクッション効果により小さなお子さんが遊んだり、足腰の弱い方が過ごしたりするのに適しているといえるでしょう。
最近では『和モダン』と呼ばれておしゃれな和室も流行っており、それにともなってふちなしの畳やカラーのバリエーションの多いものなどデザイン性の高いものも増えていて、若い世代にも取り入れやすいのではないでしょうか。
新築一戸建てを建てるとなると、決めなくてはならないことが多く大変なものです。その反面、自分たちの思うように間取りや設備を考えられる、という大きな楽しみも持ち合わせていますよね。
どんな間取りにするのか、どんな設備を取り入れようか、と悩む時間も後々いい思い出になるかもしれません。そんなうれしい悩みのひとつに和室を作るかどうかもあります。この記事を参考に、和室の持つ特徴やメリットなどを踏まえて決めてみてはいかがでしょうか。